2010/01/31

Mastering the Art of French Cooking


「Mastering the Art of French Cooking」
著者:Julia Child, Louisette Bertholle, Simone Beck 出版社:Knopf 価格:6,386円

ジュリア・チャイルドってご存知ですか?

年末に「ジュリー&ジュリア」という映画を見ました。
ジュリア(メリル・ストリープ)はフランス料理をアメリカに紹介した第一人者です。外交官の夫の転勤でパリに住み、ル・コルドンブルーでお料理を学んだのち、家庭で作れるフランス料理のレシピをまとめた「Mastering the Art of French cooking」を出版しました。この本は当時、アメリカのほとんどの主婦が持っていたと言われるほどのベストセラーに。それをきっかけに料理番組に出演し、ジュリアは豪快かつ陽気なキャラクターと決まり文句の「ボナペティ!」で人気を博し、アメリカの食卓を変えたとまで言われる料理家になりました。

それから50年後。平凡な毎日に焦りを覚えるOLジュリー(エイミー・アダムス)は、ジュリアの「Mastering the Art of French Cooking(Vol 1)」に載っている524レシピを1年間で制覇し、その過程をブログにすることを思いつきます。失敗を繰り返しながらも順調にレシピを制覇していき、ブログはいつの間にか大人気に。

時代を超えた二人の女性を描くハートフルストーリー、ということなんですが。映画自体はいまいちでした。コンセプトは良かったんですけどねぇ。。。 どちらの女性も描写がちょっと半端な感じで感情移入しきれないままストーリーが進んでいくというか。
映画の中ではジュリーが、ジュリアはジュリーのブログを快く思っていないと知って落ち込むシーンが出てくるんですが、なんでジュリアがジュリーのブログを嫌っていたのか、結局どうなったのか、という説明はなし。なんか消化しきれないものが残る映画なんですよね。見終わってネットで調べたら、「ジュリーのブログはスラングが多用されていてとても上品とは言い難く、ブログから感じられるジュリーの人柄も魅力的とは思えないのでジュリアが自分をネタに有名になった彼女を嫌うのも当たり前」というようなことらしいです。なんだか映画自体の魅力も半減。^^;

でもメリル・ストリープ演じるジュリア・チャイルドはとっても魅力的でした。Youtubeにジュリア・チャイルドの映像がいくつかアップされているんですが、料理番組の最後に「ジュリア・チャイルドでした。ボナペティ!」という映画のメリル・ストリープはジュリア・チャイルドそのもの!ジュリアとジュリーの二人を半端に描くより、ジュリア・チャイルドだけに焦点を絞って映画にした方がずっと面白い映画になったような気がします。

で、本題の料理本ですが。私がジュリア・チャイルドのビデオや本をネットで調べているのをみて夫がプレゼントしてくれたのがこちら。Mastering the Art of French CookingのVol 1とVol 2のセットです。

中はこんな感じ。


何分古いので使い勝手の悪い点はありますが、アメリカの食卓に革命を起こしたといわれる本が読めるのは興味深いです。
残念なのは
・1レシピが1ページで完結していない。
・レシピの左側に材料欄があるのですが、使用器具も書かれていてちょっと見にくい。(親切で良いという人もいると思うので好みの問題ですが。)
レシピは説明が丁寧かつ簡潔でとてもわかりやすいです。
昔ながらのフレンチ、という感じでバターやクリームが多用されているような気がするのですが、その辺は好みで減らして使っています。ソースにかなりのページが割かれているのがフレンチっぽいかな。2巻では1巻では扱っていないパン、保存食などの他、スープや肉料理も重ならないように配慮されています。

<目次 Vol I>
Chapter I Soups
Chapter II Sauces
Chapter III Eggs
Chapter IV Entrees amd Lunchon Dishes
Chapter V Fish
Chapter VI Poultry
Chapter VII Meat
Chapter VIII Vegetables
Chapter IX Cold Buffet
Chapter X Desserts and Cakes
INDEX

<目次 Vol II>
Chapter I Soups from the Garden – Bisques and Chowders from the Sea
Chapter II Bakings: Breads, Brioches, Croissants, and Pastries
Chapter III Meats: From Country Kitchen to Haute Cuisine
Chapter IV Chickens, Poached and Sauces – and A Coq En Pate
Chapter V Charcuteria: Sausages, Salted Pork and Goose, Pates and Terrines
Chapter VI A Choice of Vegetables
Chapter VII Desserts: Extending the Repertoire
Appendices
Stuffings
Kitchen Equipement
Cumulative Index for Volumes One and Two